4.コンセプトワーク
「スプーン1杯で驚きの白さに」
「夢と魔法の王国」
「きれいにきちんと気持ちよく」
どれも大好きなコンセプトです。コンセプトの要件である、生活者にとってどんな便益(メリット)を約束するのかを、明確に示しています。それを生活者がわかる言葉で伝えています。生活者が潜在的に欲していて、それまでになかった便益を、商品を見なくても、あるいはその場面にいかなくても、このコンセプトワードから、好感度をもって想像できます。
「スプーン1杯で驚きの白さに」・・・。それまで大箱で販売されていた粉石けんが、この製品の登場で、粉せっけんの価値を変えました。花王「アタック」のコンセプトです。マーケティングリサーチで、生活者から“箱が大きくて買うのに大変”との声を聞かれたのがきっかけだと聞きました。
「夢と魔法の王国」、ご存じディズニーランドの施設コンセプトです。非日常を提供するとの表明です。
そしてクリーニングの白洋舎の「きれいにきちんと気持ちよく」。今は見えませんが、白洋舎の工場にはこの約束の看板が掲げられており、車でこの場所を通るたびに見上げ、青い空と白い雲にとても似合っていて、気持ちよかったものです。
このようにコンセプトは人の心に入り込んで、とりこにします。忘れません。
思い付きではなく、生活者の声に耳を傾け、自分たちの経営資源で具現化する・・・。根気を必要として、地道な作業を必要としますが、コンセプトが生まれた瞬間は最高に幸せなはず。この瞬間をぜひ体験しましょう。
※コンセプトとは=時代が求める新しい価値観の提案。
1枚目の写真:伊勢神宮公式サイト( http://www.isejingu.or.jp/ )より転載